公開日 2025年12月22日
心筋梗塞とは
喫煙やLDLコレステロールの高値、高血圧、メタボリックシンドロームなどにより心臓の血管の動脈硬化が進行し、心筋に栄養と酸素が十分に届かず心筋そのものが壊死をおこした状態を心筋梗塞といいます。急性心筋梗塞が狭心症と異なるところは、血管が閉塞することよって心臓そのものに血液が流れなくなり、時間とともに心筋が死んでゆく(心筋の壊死)ことです。
症状
- 突然の、締め付けられるような強い胸の痛み(主に胸の中央部から胸全体)
- 胸部の圧迫感
- 肩や腕、首に痛み、歯の痛み
- 高齢の方や糖尿病があるとはっきりとした症状を示さないこともあるため注意が必要
大田原市は10月から4月にかけて特に注意が必要
大田原市は全国と比較し、心筋梗塞による死亡が多い状況です。特に、最高気温と最低気温の気温差が10度以上ある10月から4月までの急性心筋梗塞・虚血性心疾患の死亡が約8割と多くを占めています。大田原市の特徴として、比較的暖かいと感じる4月も気温差が大きいため注意が必要です。
心筋梗塞を防ぐために
1 「心筋梗塞かも」と思ったら早めに受診をする
心筋梗塞は放っておくと約40%は死に至ることが多いですが、3時間以内に病院へ到着すれば助かる可能性が高まります。
2 ヒートショックを予防する
ヒートショックとは「暖かい部屋から寒い部屋への移動など、温度の急な変化が体に与えるショック」で、気温差の激しい場所を何度も行き来すると、血圧が頻繁に上がったり下がったりを繰り返すことで、急性心筋梗塞を引き起こしやすくなります。
- ポイント1
家の中の温度差を少なくし、室温は18度以上にする。 - ポイント2
トイレや脱衣所は寒いため、簡易ヒーターなどを設置する。 - ポイント3
体に負担をかけないためにお風呂の温度は41度以下、入浴時間は10分以内にする。
3 血圧を定期的に測定する
あらゆる場所での「キオスク血圧測定」を
キオスク血圧測定とは、市役所や各地区公民館や県北体育館、温水プールなどの公共施設、職域に置かれている自動血圧計(自動巻き付け式血圧計)を用いて、医療従事者の力を借りず血圧を自己測定することです。「自宅に血圧計がない」という人は、まずは、公共施設、職域に置かれた血圧計を活用して自分の血圧を測る「キオスク血圧」測定が推奨されています。
上の血圧が130mmHg以上だったときは、すぐに医療機関を受診をするのではなく、まずは生活習慣の改善から始めることが推奨されます。生活習慣を改善して血圧がどう変わるのかは、家庭血圧を測定することで確認することができます。
大田原市内の各地区公民館と県北体育館、温水プールに血圧測定を行った後に記載する「わたしの血圧手帳」も置いてありますので、ご活用ください。
家庭血圧の正しい測り方
- 上腕血圧計を選びましょう。
- 朝と夜に測定しましょう。 測定のタイミングは、朝は起床後1時間以内、朝食前、服薬前、夜は就寝前の測定がおすすめです。
- トイレを済ませ、1、2分椅子に座ってから測定しましょう。
ポスターを作成しました
冬場の心筋梗塞を注意していただきたいため、ポスターを作成しました。市内の各地区公民館や市内の医療機関や薬局に配布しております。

