公開日 2025年11月08日
日本歯科医師会は、「いつまでも美味しく、そして、楽しく食事をとるために口の中の健康を保っていただきたい」という願いを込めて、厚生労働省とともに「8020運動~80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」を推進しています。その8020運動の一環として、11月8日を「いい歯の日」と設定しました。
自覚症状がなくても要注意!
厚生労働省実施の令和6年度歯科疾患実態調査によると、15歳以上の2人に1人が歯周病にかかっていると言われています。歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまったプラークにすみつく「歯周病菌」によって起こる感染症で、歯そのものではなく、歯ぐきに炎症を起こします。歯周病はある日突然、重度の症状が出るのではなく、ゆっくりと時間をかけて進行していく病気のため、「気づいたときには重症化していた」なんてことも少なくありません。
お口が健康だとこんな良いことが!
- おいしく食べられる:食べたいものが満足に食べられ、低栄養の予防につながります。
- 口臭を予防:かむたびに唾液がたくさん分泌されて、口臭や歯周病などの予防に。
- 肥満を防止:十分な咀嚼は、脳にある満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぎます。
- がんを予防:唾液中の酵素により、食べ物の発がん物質の働きを抑制します。
- 脳が活性化:かむことで脳内の血流がアップし、脳が活性化。
- 発音よく話せる:若々しい表情で、ハツラツと話すことができます。
- イライラを抑制:かむことで心を安定させるはたらきを持つ、脳内ホルモン「セロトニン」が分泌。
- 胃腸が元気に:食べ物を細かくかみ砕くことができ、唾液にある消化酵素が消化を助けます。
お口の健康が医療費を左右する!
お口の健康状態が良いほど、全身の医療費が安くなるという研究結果が報告されています。また、働き盛りの世代でも歯の本数が多いほど医療費が安いという傾向が明らかになっています。お口の健康状態が良いと、野菜や肉類などの栄養価の高い食品をバランスを良く摂取できるようになり、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病の予防につながるためです。
2つのケアでお口の健康を!
セルフケア
「磨けているつもり」は要注意!
毎日歯を磨いているのに、「磨けていない」ことで、歯周病になってしまうことがあります。
- 歯と歯ぐきの境目
- 歯と歯の間
- 歯並びの悪いところ
- 奥歯のかみ合わせ面
上記は磨き残しの多い場所です。注意して磨くことが大切です。
歯の磨き方
ポイント1:磨く順番を決める。一筆書きのように順番に歯を磨いていくと、磨き残しを防ぐことができます。
ポイント2:歯ブラシの角度を使い分ける。歯ブラシの毛先を歯の外側は90度、内側は45度の角度で当てて軽い力で小刻みに動かします。
ポイント3:鏡を見ながら毎食後に磨く。ブラシの毛先が磨いている場所に正しい角度で当たっているかをチェックすることが大切です。
ポイント4:フロスや歯間ブラシで仕上げをする。歯ブラシが届かない歯の奥や歯間などは専用のアイテムを活用することが大切です。
プロフェッショナルケア
お口の中の状態を調べ、磨き残しのチェックや自分では取り除けないプラークや歯石の除去をしてもらうことが大切です。定期的に歯科医院を受診しましょう。
大田原市の歯周病検診
20歳、30歳、40歳、50歳、60歳、70歳の大田原市民(歯科治療中の方及び市外に転出された方を除く)を対象にしている歯科医院にて受診ができます。詳しくは歯周病検診のページをご確認ください。
