公開日 2024年10月21日
インフルエンザとは
インフルエンザウイルスの感染によって引き起こされる呼吸器系感染症です。一般のかぜ症候群とは分けて考えるべき重くなりやすい疾患です。
このインフルエンザは流行性があり、いったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が広がります。日本では、例年12月から3月が流行シーズンです。
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型及びD型に大きく分類されます。このうち大きな流行の原因となるのはA型とB型です。
感染経路
インフルエンザにかかる時は、インフルエンザウイルスが口や鼻あるいは眼の粘膜から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。
- 飛沫感染:感染者の咳やくしゃみ、会話の際の飛沫を吸い込むことによる感染
- 接触感染:ウイルスがついた手で目や鼻、口を触ることによる感染
潜伏期間
概ね1日から7日(多くは3日から4日)
症状
症状は、通常38度以上の発熱と、咳・鼻水・のどの痛みなどの呼吸器症状が突然現れます。頭痛、全身のだるさ、筋肉痛、嘔吐・腹痛・下痢などを伴う場合もあります。
発病後、多くの方は1週間程度で回復しますが、子どもではまれに急性脳症を、高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴うなど重症化することがあります。
予防対策
流行前のワクチン接種
インフルエンザは例年12月から4月頃に流行し、1月末から3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。
インフルエンザワクチンは、発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。
市では定期接種を実施しています。詳細は、高齢者インフルエンザ予防接種をご確認ください。
併せて、厚生労働省ホームページ「季節性インフルエンザQ&A」(外部サイト)をご参照ください。
外出後の手洗い等
流水・石けんによる手洗いを励行しましょう。アルコール製剤による手指衛生も効果があります。
適度な湿度の保持
乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50パーセントから60パーセント)を保つことも効果的です。
十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
人混みなどへの外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、人混みなどへの外出を控えましょう。やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、不織布マスクを着用することは一つの防御策と考えられます。
室内ではこまめに換気をする
季節を問わず、また、新型コロナウイルス対策としても、十分な換気が重要です。
一般家庭でも、建物に組み込まれている常時換気設備(24時間換気システム)や台所・洗面所の換気扇により、室温を大きく変動させることなく換気を行うことができます。常時換気設備や換気扇を常時運転し、最小限の換気量を確保しましょう。
<窓開けによる換気>
窓開けによる換気は、対角線上にあるドアや窓を2か所開放すると効果的な換気ができます。また、窓が1つしかない場合は、部屋のドアを開けて、扇風機などを窓の外に向けて設置しましょう。
マスク着用の推奨
高齢者など重症化リスクの高い方への感染を防ぐため、マスクの着用が効果的な場面
- 医療機関等受診時
- 高齢者等重症化リスクが高い方が多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等への訪問時
- 咳・くしゃみが出る時(咳エチケット)
感染から自身を守るための対策としてもマスクの着用が効果的です。マスクの着用は個人の判断に委ねられますが、事業者が感染対策上又は事業上の理由等により、利用者又は従業員にマスクの着用を求めることは許容されます。ただし、障害特性等により、マスク等の着用が困難な場合には、個別の事情に鑑み、差別等が生じないよう十分配慮をお願いします。
子どものマスク着用については、すこやかな発育・発達の妨げとならないよう配慮することが重要です。健康面などへの影響も懸念されており、引き続き、保護者や周りの大人が個々の子どもの体調に十分注意をお願いします。
突然の発熱などの症状がある場合
インフルエンザにかかったかもと思ったら
- 人混みや繁華街への外出を控え、無理をして学校や職場等に行かないようにしましょう。
一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3日から7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。そのためにウイルスを排出している間は、外出を控える必要があります。 - 咳やくしゃみ等の症状のある時は、家族や周りの方へうつさないように、飛沫感染対策としての咳エチケットを徹底しましょう。
- 普段から皆が咳エチケットを心がけ、咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと
- 咳やくしゃみが出ているときはできるだけ不織布製マスクをすること。とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けないこと
- 鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨て、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時は、すぐに手を洗うこと
などを守ることを心がけてください。
- 安静にして、休養をとりましょう。特に、睡眠を十分にとることが大切です。
- 水分を十分に補給しましょう。お茶でもスープでも飲みたいもので結構です。
- 高熱が続く、呼吸が苦しい、意識状態がおかしいなど具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう。
《注意》
小児・未成年者では、インフルエンザの罹患により、急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロと歩き回る等の異常行動を起こすことがあります。自宅で療養する場合、インフルエンザと診断され治療が開始された後、少なくとも2日間は、小児・未成年者が一人にならないなどの配慮が必要です。
熱が下がった場合
排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するといわれています。排出期間の長さには個人差がありますが、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、不織布マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
現在、学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。
(ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません)
《参考:学校におけるインフルエンザ出席停止期間》
相談窓口
感染症・予防接種に関する厚生労働省の電話相談窓口を設置しています。
令和6年10月1日から電話番号が変わりました。
<感染症・予防接種相談窓口>
電話番号:0120-469-283(フリーダイヤル)
- 対応言語:日本語のみ
- 受付時間:平日午前9時から午後5時まで(土曜、日曜、祝日、年末年始は除く)
関連リンク
厚生労働省ホームページ「インフルエンザ(総合ページ)」(外部サイト)
お問い合わせ
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