公開日 2023年08月22日
新型コロナウイルス感染症の症状(令和5年5月8日時点)
発熱、呼吸器症状(咳やのどの痛みなど)、倦怠感、頭痛などインフルエンザに似た症状が多くみられます。感染しても症状が出ない場合もあります。
発症した場合は1週間程度で回復することが多いですが、一部の症例では、発症から1週間程度で肺炎症状(酸素飽和度の低下、高熱の持続、激しい咳など)が現れ、中には人工呼吸器による治療が必要となるような重篤な症状を呈する場合もあります。
現時点までの調査では、65歳以上の高齢者・基礎疾患を有する方・妊娠後期の方などは重症化するリスクが高いと考えられています。なお、小児については、成人や高齢者より軽症の傾向がありますが、基礎疾患を有する場合は重症化するリスクが高まると考えられています。
症状回復後、一部の人に咳や倦怠感などの後遺症があり、嗅覚や味覚障害が残る場合もあります。それらにより生活の質の低下、不安や抑うつ、睡眠障害の傾向が強まることが分かっています。
感染経路(令和5年5月8日時点)
主に飛沫感染と接触感染が考えられます。
- 飛沫感染について、感染者(無症状病原体保有者を含む)から咳、くしゃみ、会話などでウイルスが放出され、他者がそのウイルスを含んだ飛沫やエアロゾル(飛沫より小さな水分を含んだ粒子)を口や鼻から吸い込んで感染します。換気不十分な環境で、一定時間を過ごすときは注意が必要です。
- 接触感染について、感染者(無症状病原体保有者を含む)がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れるとウイルスが付く可能性があります。他者が、その部分に接触することで、感染者に直接接触しなくても感染する可能性があります。
潜伏期間(令和5年5月8日時点)
1日から14日間(多くは5日程度)とされてきましたが、オミクロン株では短縮される傾向にあり、潜伏期間が2日から3日、曝露から7日以内に発症する場合が大部分であるとの報告があります。なお、他者に感染させる可能性がある期間は発症2日前から発症後7日から10日程度と考えられています。
療養について(令和5年5月8日時点)
令和5年5月8日以降、新型コロナ患者は、法律に基づく外出自粛は求められません。外出を控えるかどうかは、個人の判断に委ねられます。その際、以下の情報を参考にしてください。
新型コロナに罹患した方または感染が疑われる方
外出を控えることが推奨される期間
- 特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日目(注意1)として、5日間は外出を控えること(注意2)
かつ、 - 5日目に症状が続いていた場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度経過するまでは、外出を控え様子を見ること
が推奨されます。症状が重い場合は、医師に相談してください。
(注意1)無症状の場合は検体採取日を0日目とします。
(注意2)こうした期間にやむを得ず外出する場合でも、症状がないことを確認し、マスク着用などを徹底してください。
周りの方への配慮
10日間が経過するまでは、ウイルス排出の可能性があることから、不織布マスクを着用したり、高齢者等ハイリスク者との接触は控えるなど、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。発症後10日を過ぎても咳やくしゃみなどの症状が続いている場合は、マスク着用など咳エチケットを心がけましょう。
濃厚接触者の取扱い
令和5年5月8日以降は、5類感染症に移行することから、一般に保健所から新型コロナ患者の濃厚接触者として特定されることはありません。また、濃厚接触者として法律に基づく外出自粛は求められません。
ウイルスの変異について(令和5年5月8日時点)
ウイルスは増殖・流行を繰り返す中で、遺伝情報が変化することがあります。これを変異といい、変異したウイルスを変異株と呼んでいます。
変異株の性質は変化することがあり、感染の広がりやすさや引き起こされる病気の重さが変わることもあれば、ワクチンや薬が効きにくくなることもあります。
新型コロナウイルスについても、約2週間に1箇所程度の速度で変異していると考えられます。
しかし、変異株であっても、個人の基本的な感染予防対策(3密の回避やマスクの着用など)は、これまでと同様に有効です。
関連リンク
- 厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症について」(外部サイト)
- 国立感染症研究所ホームページ(外部サイト)