公開日 2017年02月14日
- 指定年月日 昭和41年2月15日
- 所在地 大田原市湯津上1134ほか
- 管理者 個人
湯津上小学校の校庭から南一帯の畑に広がる旧石器時代から平安時代に至る複合遺跡です。特に縄文時代、古墳時代を最盛期とします。南側は岩舟川が東流して那珂川に合流し、東側は那珂川によって形成された段丘崖となっています。
大正11年(1922)、道路改良工事のため小学校付近の古墳が発掘され、勾玉(まがたま)・鉄鏃(てつぞく)・短甲(たんこう)・鉄斧(てっぷ)、そして彫刻の施された鹿の角を鐔(つば)とした剣などが出土しました。埋蔵施設は箱式石棺であったと考えられています。
また、昭和12年(1937)に行われた遺跡の東側を走る県道(現在の国道294号)改修工事や畑の耕作などによって、多数の遺物が出土しています。特筆すべき遺物としては、縄文時代前期の石製耳飾、中期の装飾のある石皿、晩期の石棒などがあります。
近年では、平成10年(1998)、平成17年(2005)、平成27年(2015)に個人住宅建設による発掘調査が、平成26年(2014)に道路改良工事による発掘調査が実施されています。それらにより縄文中期の住居跡・袋状土坑、縄文後期の大型石囲炉・埋甕(うめがめ)・土坑、古墳時代の円墳の周溝や埋葬主体部などが確認されています。
(参考文献)
- 『湯津上村誌』湯津上村 1979年(58ページ)
- 『栃木県史 資料編1考古1』栃木県 1976年(241ページ)
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