那須野が原国際芸術シンポジウムin大田原2018

公開日 2023年02月14日

1801
作品名 解放された形
作者名 マルコ・ブクサ
設置場所 黒羽運動公園
作者コメント
 私は「自然と人間」の調和を表現する彫刻を作りたかった。ですので、いろいろな表現のために使われることが出来る石である稲田石を選びました。簡単に割れるので、それは表面の自然に出来た外見を残します。それを機械作業と結合することによって『自然と人工』を表現することが出来るのです。
 割れた石の自然に出来た荒々しい外見と比較すると、機械作業は石を解放的で具象的に見せます。平らな表面ではありますが、端にあるすべての線はわずかにカーブします。そうすることによって、材料にある自然に伴って石の塊のエネルギーを伝導します。これら全てによって、この単純化された形は遠い距離からでも認識されるのです。
 この美術品の理論は、彫刻家であり教授であり親愛なる友人であるコスタ・ボグダノビッチによるものです。私は彼にこの彫刻を捧げます。日原公大先生に会い、この素晴らしくて美しい場所で制作出来たことを私は感謝します。ありがとう!ハバナ!サンキュー!


1802
作品名 自然の形
作者名 イ・ソンジュ
設置場所 金田南中学校
作者コメント
 私は自然の中に立つと神の存在を感じます。神は自然を創った素晴らしい芸術家です。私の制作はいつも自然と共にあります。常に水、風の音、木々、石、芝などを恋しく思っています。私は自然の中からエネルギーを貰い、自然を感じ、そしてキャンバスまたは紙に描くことによって心にある自然を表現します。時折それらは自然の中で見つけられた天然のメディウム(展色材)によりインスタレーション(場所や空間全体の作品化)や展示されます。
  私は形式的な制作ではなく、野外から環境や自然現象を直接見て、その場の内なるイメージを思いながら自由に制作します。私がそれらの場で制作するとき、いつも青い鳥を夢見ています。それは永遠の自由がある世界に向かって翼を羽ばたかせているのです。まるで風のような夢。青い鳥は壮絶の中にいる自由を求める暗闇を解放し起こすために、内なる世界を彷徨うのです。ある日苦しみから解放され、まるで花が咲くように翼が開いたとき、そこがあなたが永遠に翼を広げて飛ぶことが出来る私が夢見た国なのです。
  大田原の美しい自然の中で作品を作ることが出来て幸せでした。


1803

作品名 ポセドニア
作者名 カトリーヌ・アルノー
設置場所 那須野が原ハーモニーホール
作者コメント
 シンポジウムは交流と出会いの場所。自然に囲まれた広い場所。その自然のおかげで心地のいい場所であり、想像力を刺激される。私の中に宿る「渡り鳥」はこの場所の自然の恵みや文化を見るために来ました。そして 目にしたものは私の今後の創造や活動に影響するだろう。この文化の違い は日常の芸術やガストロミック(美食学:文化と料理の関係を考察すること)の発見によってもっともっと豊富になるのだろう。全てが幸せと平穏のためにあるようだ。


1804
作品名 心に満月を
作者名 森英顕
設置場所 芸術文化研究所
作者コメント
 今から10数年前、一人の彫刻家の美術館を見る機会があった。生前、彫刻家のアトリエであったその場所には、彫刻作品以外にも、その制作過程で残された石膏型などが無造作に置かれていた。美術館の内庭には彫刻家の残したブロンズ像が複数立っており、非日常の世界を作り出していた。
  私はふと思った。「彫刻家が生み出した痕跡は、作家個人を超えて、文明の痕跡そのものではないか?」一人の芸術作品の集合が、過去の文明を彷彿とさせる空間。時を経て振り返ると、その偉大なる空間は、彫刻の大いなる可能性を感じると共に、彫刻への向き合い方を問うきっかけとなったのだろう。
  今の自分は、過去の彫刻作品から一歩踏み出したいと考えている。経験から培われた特色や作為性から距離を取り、もう一度彫刻の持つ形の可能性を探り出したいと思う。
  2年程前より、円の特性である求心性、私はそこに可能性を感じ始めている。立体(彫刻)の持つ外殻は平面によって構成されている。その平面の上に円を描く。その円の持つ円弧上の接点を中心に新しい線を描く。その過程を繰り返し、外殻すべてを円で包み込むのだ。
「円満」。この言葉通り、円で満ちた彫刻が私の目の前に現れることを期待しながら、シンポジウムの仲間たちと共に制作に取り込むこの時間を大切にしたいと思う。

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