那須基線南端点(なすきせんなんたんてん) 市指定史跡

公開日 2021年03月11日

  • 所在地  大田原市親園
  • 保存団体  大田原市
  • 寸法、重量、材質等  
          地上部 一辺 2.46m
              総高 0.535m
              基礎部 一辺 2.46m
                深さ   0.92m 
  • 年代または時代  明治時代、明治9年(1876)から明治11年(1878)

 那須塩原市千本松にある「千本松の観象台」(那須塩原市指定文化財)を北端点とし、本市の南端点を結ぶ直線を「那須基線」と呼んでおり、2点間の距離は、約10.628㎞あります。明治8年(1875)、近代国家を目指した明治新政府(内務省地理寮)が、「関八州大三角測量」として各三角点の位置を決定し、地図作りを進めていくために設置したものですが、明治17年(1884)に陸軍省参謀本部に測量事業が移管されたことに伴い、全国三角測量の基線として採用されずにその役割が失われ、やがて荒れるままの状態が続いていました。
 市では、平成11年に土地所有者から南端点の石室一式の寄付を受け、国土地理院の協力を得て発掘調査を行い、平成12年に復元しました。地上は大谷石3段積みの石室と芦野石の蓋、地下は大谷石4段積、最下部に基礎コンクリートが打設されています。
 平成30年に那須野が原開拓に係る日本遺産の構成文化財の一つとして認定されており、那須塩原市の北端点とともに、日本近代測量発祥の地に位置付けられる貴重な文化財であり、その後の那須野が原開拓における道水路整備の礎ともなり、さらに、市の復元工事で原形を正しく認識できる良好な状態に保たれています。

 

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