西郷神社本殿(さいごうじんじゃほんでん) 市指定有形文化財(彫刻)

公開日 2021年03月11日

  • 所在地  大田原市加治屋
  • 保存団体  加治屋自治会
  • 寸法、重量、材質等
          総高 306cm
          最大幅 138cm
          最大奥行き 177cm(いずれも台座除く)
            白河石あるいは、芦野石と見られる安山岩
  • 年代または時代  明治時代、明治36年(1903)

 西郷隆盛の弟で、加治屋開墾を開いた西郷従道(じゅうどう)を祀る石造の神社です。
 木造の神社建築を模倣し、神亀、龍、鳳凰、鯱(しゃち)など随所に躍動感あふれる彫刻が施されています。社殿の刻字から、福島県内で活躍した白河の石造彫刻家小松布孝(のぶたか、寅吉)とその子布行(のぶゆき、亀之助)によって、明治36年 (1903)に制作されたものであることが分かります。
 小松布孝の作品は、福島県南地方を中心に、石像、灯籠、墓石など40数基が知られており、県内では、那須塩原市の雲照寺にある巨大な「準提観音像」(明治35年(1902) 9月)もその一つです。
 平成30年に那須野が原開拓に係る日本遺産の構成文化財の一つとして認定されており、本社殿は、県内では、小松布孝の希少な作品の一つで、石造りでありながら木造のように仕上げているその技術の高さを知ることができ、また、西郷農場を経営した西郷従道と地元開拓民たちの深い絆の象徴として今も護り伝えられています。

      本殿向拝(水に上り龍と降り龍)

  

  

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