下町彫刻屋台 附 琵琶板(しもちょうちょうこくやたいつけたりびわいた)市指定有形文化財(彫刻)

公開日 2021年12月06日

  • 指定年月日  令和3年2月19日
  • 所在地  大田原市中央2丁目
  • 保存団体  下町自治会
  • 規模  間口   3.3m
        奥行き  5.8m
        高さ   3.6m
  • 年代または時代  江戸時代、文政元年(1818)

 彫刻屋台本体や彫刻保管用の木箱等から江戸時代の墨書銘が見つかっており、日光東照宮五重塔の彫物方棟梁の「後藤周次正秀」や、宇都宮のかざり金具師「高井清左衛門」などの手によって文政元年(1818)に制作されたもので、大田原地区の彫刻屋台の中では最も古いものです。
 屋台は黒漆塗を基調とし、竜や亀、菊や牡丹などの極彩色の様々な彫刻と鍍金(めっき)かざり金具で飾られており、彫刻に残る彩色は当初のものの可能性が高いとみられています。
 また、彫刻屋台とともに、建造物の組み物と組み物との間にはめ込む板である琵琶板の彫刻も保管されており、同様に墨書銘から、後藤周治正秀の弟子で「後藤政治」によって制作されたものであることが分かりました。
 屋台は江戸時代後期に関東一円で宮大工から専門の彫刻師として独立した磯部の流れをくむ彫物師たちによって技術が伝承され、その卓越した装飾意匠は価値が高いとされています。

    

 

 

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