大田原神社の屋台行事(大田原屋台まつり)(おおたわらじんじゃのやたいぎょうじ(おおたわらやたいまつり)) 市指定無形民俗文化財

公開日 2018年11月26日

  • 指定年月日 平成30年10月25日
  • 所在地 大田原市中央1丁目ほか
  • 保存団体 大田原市屋台まつり実行委員会

 大田原神社は、江戸時代には「温泉神社」と呼ばれ、その祭礼の付け祭りとして屋台行事が奉納されていました。この屋台に関する最古の記録は、文政元年(1818)に下町が屋台を新調したことです。当初の屋台は、床面のない上屋のみの簡単な構造で、それをかつぎ、また、その中で囃子(はやし)も奏でながら歩いて移動していくものでした。
 昭和期に至っては、天皇即位の礼、市制施行など、特別の出来事を記念した屋台の巡行が行われ、昭和41年(1966)からは、11月に開催されていた大田原商工会議所主催の「商工祭」で屋台が出動するようになりました。さらに、平成元年(1989)に大田原市屋台まつり実行委員会が設立され、4月の「さくらまつり」に合わせて全ての屋台が出動するようになり、現在の「大田原屋台まつり」としての基本的な形態が整えられてきました。
 少なくとも近世後期には成立した屋台行事で、代々受け継がれてきた華やかな彫刻屋台を各町で競うように花飾りや提灯などで彩り、屋台の中では囃子手が小気味よく笛や太鼓を奏でて、屋根上に上った数人の若者が盛んに囃し立て、錫杖(しゃくじょう)を手にした手古舞(てこまい)が先導しながら、揃(そろ)いの浴衣(ゆかた)や法被(はっぴ)を身にまとった各町内の大勢の老若男女が引手となって、町内を練り歩いていくというのが基本的な姿です。こうした屋台行事を各町が年番で担っていきます。「ぶっつけ」など時代とともに新しい要素を取り入れながらも、各町総出で脈々と受け継ぎ、現在、大田原市を代表する豪華絢爛(けんらん)な祭りとしての地位を築き上げてきました。屋台の製作年代は県内では鹿沼市に次いで古く、台数も多いものです。

屋台

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