木造 阿弥陀如来立像(もくぞう あみだにょらいりゅうぞう) 県指定有形文化財(彫刻)

公開日 2017年02月10日

  • 指定年月日 昭和38年7月1日
  • 所在地 大田原市余瀬435 西教寺
  • 所有者 西教寺
  • 員数 1躯
  • 製作年代 江戸時代
  • 大きさ 像高78センチメートル 面長9センチメートル

 西教寺の本尊で、寄木造、玉眼嵌入(ぎょくがんかんにゅう)、全身金泥で、法衣(ほうえ)には唐草・亀甲・麻の葉つなぎ・宝相華(ほうそうげ)・法輪・竜に宝珠・瑞雲などの模様が蒔絵(まきえ)で表された、稀に見る巧緻にして華麗な仏像です。

 植付と思われる小粒の螺髪(らほつ)の美しさ、翻る衣の薄さ・軽やかさ、手首・足先の優しさ・雅やかさが見られ、阿弥陀如来の大慈大悲が表現されています。文様や工芸的手法・相好(そうごう)の表現などから、本像の制作年代は、江戸時代初期と考えられます。

 本像は、元々長松院(ちょうしょういん)法王寺(ほうおうじ)の本尊仏で、明治初年に同寺が廃寺となった際、余瀬の西教寺に迎えられて、本尊仏となりました。因みに脇侍は、黒羽向町の常念寺に安置されています。

 なお、長松院法王寺は、黒羽藩主大関政増(まさます)の妻シャン姫(徳川家康の娘)の開基で、同寺の跡地は、現在黒羽田町区の共同墓地となっています。

 

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西教寺

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