那須野が原国際彫刻シンポジウムin大田原2004

公開日 2011年02月15日

 


作品名 ゴールデンカット
作者名 ネナード ソスキッチ
設置場所 浅香3丁目交差点
作者コメント
 私が素材となる石を選ぶ時、その石が持つ性質を最大限引き出す事が出来るかを念頭において吟味します。
 御影石はとてもデリケートな石で、慎重に注意深く彫らなければなりません。ひと彫りひと彫りがまさにゴールデンカット(完璧な彫り)でなければならないのです。
 石を彫るという作業は気の遠くなる程長いものです。そして、その過程は私にとってコンセプトと素材の質とが折り合う絶妙なバランスを見つけだす為の重要な時間でもあるのです。



作品名 光の中で
作者名 星野 一美
設置場所 中田原工業団地南公園
作者コメント
 木漏れ日の中にいると、気持ちが緩やかになる様に、
 自分の作品が、時代の一部分の中で、
 やすらぎを覚える存在であればいい。


 


作品名 航海者
作者名 ジェシー サリスベリー
設置場所 旧福原小学校付近三角地
作者コメント
 人は得てして、石は固く永久に動くことのないものだと思いがちです。しかし、ひとりの作家として絶えず石と向き合い、いかにして破片と塵に変えていこうかと試行錯誤していると、石を理解しその弱さを知り、やがて動き、形を変え、石が望んでいる屈折した形を知るのです。私はこの作品を航海者と名付けました。石を彫り進む作業は、一つの石の無限に広がる可能性を行く旅であり、私はその旅の案内人なのです。
 作品中央の石の重なりは、山の小道に現れる標石をおもわせます。この彫刻は、忘れられた文化の痕跡か、もしくは未来への道しるベなのかもしれません。



作品名 思い出についてIV
作者名 高野 浩子
設置場所 総合文化会館
作者コメント
 楽しかった事
 悲しかった事
 大切な人と過ごした時間

 思い出は、どこに行ってしまうのでしょうか。



作品名 草原のおくりもの
作者名 渡辺 忍
設置場所 白河信用金庫北側
作者コメント
 自然はさまざまな贈り物を私たちに届けてくれます。
 季節が移り過ぎて行く中で、折々のささやかな恵みが、その時、その場所に何気なく遺されているのです。私たちはそれに気付かずに過ごしてしまっていたり、忘れていたりしますが、それは確かに存在して、ある使命を果たして静かに消えてゆくのでしょう。
 そんな大切なものを、石に包んでみました。



作品名 内側と外部の間、ある経験主義的試

作者名 イ スウホン
設置場所 大田原市生涯学習センター
作者コメント
 かつて荘子は言った。道はそこにあるのではなく、人の往来が道をつくる。また、名は先ずあるのではなく、人が呼ぶことで、それは名になる。そしてまた、荘子はこうも言った。この世の全ては永却回帰の輪の中にあり、絶え間なく形を変えてゆく。それゆえ事の始まりと終わりを知ることは出来ない、と。

 それは、私にも同じことが言えるだろう。私の作品において、それが自然に生まれたものか又、人工的に生み出されたものかは重要ではない。私の作品が視覚化されるその始まりは、積み重なる思考の層の表出である。しかしそれもまた、この世界を動かす回帰の輪の一部でしかありえないのである。

 



作品名 風が見える場所
作者名 竹下 真澄
設置場所 金田北中学校
作者コメント
 あなたの風は何処から吹いてくるのですか?

 -それは私の風に聞いてください。

 

 あなたの雨はいつ止むのですか?

 -それなら私の雨に濡れてください。

 あなたの太陽は何を照らすのですか?

 -それでは私の太陽が昇るまで待ってください。でも幸い、今夜は満月です。



作品名 繭(内から外へ)
作者名 奥野 誠
設置場所 那須野が原ハーモニーホール
作者コメント
 不可視領域である『内側』は境界(表面)によつて『外側』と区別される。境界に包まれた空間を『内』それ以外の(包まれていない)空間が「外』。いまこの繭を境界として『内側」(繭の中)と『外側』である(我々宇宙)とを区別したとしよう。そして我々宇宙が閉じていてその境界をこの繭と仮定すると『内』と『外』は相対的関係にあると言えるかもしれない。
 そこで、この繭を破れたゴム鞠を裏返すように内外全てをペロリとひっくり返して考えてみる。すると、いままで『内側』であった領域(繭の中)が『外側』になり我々宇宙がこの繭の中、『内側』になる。

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