石灯篭(大田原神社)(いしどうろう おおたわらじんじゃ) 市指定有形文化財(建造物)

公開日 2017年05月02日

  • 指定年月日 平成元年5月22日
  • 所在地 大田原市山の手2-2039 大田原神社境内
  • 所有者 大田原神社
  • 員数 1対
  • 製作年代 江戸時代
  • 大きさ 高さ 基礎から宝珠まで 180.0センチメートル 台座周囲 縦45.0センチメートル 横45.0センチメートル

 大田原神社の参道にある一対の常夜灯です。

 宝珠(ほうじゅ)・笠・火袋(ひぶくろ)・棹(さお)・台座を具備し、火袋の台には麻葉の文様が刻まれた花弁があります。

 棹に刻まれた銘文から、宝暦12年(1762)1月に、江州日野の商人中井光武が所願成就のために奉納したものであることがわかります。近江商人中井氏が大田原を拠点にして商圏を北関東、東北に拡大し、行商中心の商法から、店舗中心の形態に移行していった過程を示す貴重な資料です。

 近江商人は、鎌倉時代から江戸時代にかけて全国的に活躍した近江(滋賀県)出身の商人のことで、大坂・京都・江戸、さらに東北各地に進出して店舗を構えました。大田原には中井光武が寛延2年(1749)に出店し、中井源左衛門光武と名乗り、綿織物や麻織物、小間物、薬などを扱いました。なお大田原へは他に脇村宗吉が、佐久山へは島崎覚兵衛が出店しています。

 

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