木版一切経(もくはんいっさいきょう) 県指定有形文化財(書跡)

公開日 2017年02月10日

  • 指定年月日 昭和42年12月22日
  • 所在地 大田原市黒羽田町450 大雄寺(だいおうじ)
  • 所有者 大雄寺
  • 員数 4,500巻
  • 製作年代 江戸時代

 本経典4,500巻は、中国の明・清時代の経山寺版で、巻末に萬暦・天啓・崇禎・順治・康熙などの年号が見られます。わが国の慶長13年(1608)から正徳2年(1712)にあたります。ただし、欠本39部は、文政2年(1819)、黒羽藩士の有志らによって筆写されたものです。

 この一切経は、大雄寺総門に向かって左側に建てられている経蔵内の輪蔵(県指定文化財)中に配架されています。寺伝によると、この輪蔵と一切経は、初めは元禄期(1688から1704)に5代将軍徳川綱吉の常憲院廟(びょう)内に請来(しょうらい)の上、建立・所蔵されたものでした。その後8代将軍徳川吉宗の享保の改革による伽藍(がらん)縮小の際、大雄寺廓門(かくもん)和尚に与えられ、同和尚によって大雄寺に寄付されるところとなりました。

 なお、廓門和尚は学僧で、寛永寺に教相学を学び、将軍吉宗にも進講するほどの碩学(せきがく)であり、その縁故によって輪蔵と一切経が付与されたといわれます。

  

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