川木谷遺跡遺物(表採)土器 石器(かわきやいせきいぶつ ひょうさい どき せっき) 市指定有形文化財(考古資料)

公開日 2017年05月02日

  • 指定年月日 平成元年9月20日
  • 所在地 大田原市亀久
  • 所有者 個人
  • 員数 土器22点、石器23点
  • 製作年代 縄文時代

 川木谷遺跡は、那珂川の左岸段丘面に八溝山系御亭山(こてやさん)塊の西麓が舌状に張り出した微高地にあり、北西を流れる那珂川の支流の亀久川と、南側にある小さな沢で開析されています。

 地元ではこの場所を「カアギヤ」と呼んでおり、これは川が分岐する谷、すなわち「川岐谷」のことであり、小字を「川木谷」といいます。

 本遺跡は昭和62年(1987)に道路拡幅改良工事のために緊急発掘調査が行われましたが、調査地点が遺跡の中心部を外れていたため、特筆すべき遺構・遺物は発見されませんでした。しかし遺跡の土地所有者が葉煙草栽培と果樹栽培をする中で、土器(破片)や石器などを表採し多数所持しており、その遺物についても検証されることとなりました。

 土器は、縄文早期・前期のものがほとんどで、この時期の報告例の少ない本県北部においては重要なものと思われます。石器は、長者久保(ちょうじゃくぼ)・神子柴(みこしば)文化に代表される局部磨製石斧(きょくぶませいせきふ)や尖頭器(せんとうき)など、土器出現時の問題をはらむものから、石斧・石鏃(せきぞく)ほか剥片(はくへん)類に至るまでおびただしい数となっています。特に局部磨製石斧については、永く学会で注目されてきた貴重なものです。 

  (表採)土器

  (表採)石器

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