止戈枢要(しかすうよう) 県指定有形文化財(書跡)

公開日 2017年02月10日

  • 指定年月日 昭和45年9月1日
  • 所在地 大田原市前田980-1 黒羽芭蕉の館
  • 所有者 大田原市
  • 員数 353巻
  • 製作年代 江戸時代

 「止戈枢要」は、大関増業(ますなり)(1781から1845)編述の兵学書で、書名の「止戈」は「武」の字の解体です。編述の期間は、文化11年から文政5年(1814から1822)にかけてで、増業終生の大事業でした。雁皮紙(がんぴし)が用いられ、写本・袋綴(康熙綴(こうきとじ)及び明朝綴(みんちょうとじ))です。大関家には、353巻本のほか、これをまとめた176巻本も伝来しました(共に大田原市蔵)。

 内容としては、武芸・兵法などにとどまらず、測量・医学・機織・組紐・染色・衣服・書法・茶事などあらゆる分野に及んでおり、武事・産業その他に関わる百科全書ということができます。これらの中で、特に甲冑などの武具類については、素材となる皮革・繊維・染料などから製作技法の工程までが詳述されています。また、「止戈枢要」所収の「機織彙編(きしょくいへん)」は、刊本にもなっており、織物の資料として広く読まれてきました。

 

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