旧黒羽藩主大関家文庫蔵写本佐竹得昭著護法秘策(きゅうくろばねはんしゅおおぜきけぶんこぞうしゃほん さたけとくしょうちょ ごほうひさく) 市指定有形文化財(典籍)

2017年3月17日
  • 指定年月日 平成4年11月24日
  • 所在地 大田原市前田980-1 黒羽芭蕉の館
  • 所有者 大田原市
  • 員数 1冊
  • 製作年代 江戸時代

幕末の黒羽藩主大関増裕(ますひろ)が所有していた佐竹得昭の著書「護法秘策(ごほうひさく)」の写本です。袋綴(明朝綴(みんちょうとじ))で、全61丁。年代は、江戸時代末期です。

「大関文庫(作新館文庫)」に含まれています。大関増裕(ますひろ)が自筆にて表紙に「臥龍仙人述、海内唯一本、護法秘策、二世乗化亭」と墨書しています。二世乗化亭(じょうかてい)とは、乗化亭と号した大関増業(ますなり)を敬慕する大関増裕のことです。増裕は「護法秘策」を臥龍仙人(佐竹得昭)の著述になる「海内(かいだい)(国内)唯一本」と評しています。

佐竹得昭は、幕末尾張の真言宗の僧でした。幕末に西洋天文学の知識が導入され、仏典に基づくわが国の世界観が批判されると、得昭は、護教論的立場から、むしろ進んで蘭学を修め、その知識によって、独特の天文論を展開しました。また、得昭は、尾張の蘭学者、中でも伊藤圭介(博物学者・男爵・東京大学名誉教授)らと交流し、蘭書の収集や天文観測に努めていました。

得昭の蔵書は、昭和20年(1945)の名古屋空襲で焼失し、たまたま寄託された資料類が、現在、名古屋の同朋大学に残るのみです。本書は、得昭の著作中、おそらく唯一現存しているものであり、幕末洋学受容史上、きわめて重要な資料といえます。

護法秘策(ごほうひさく)

護法秘策(ごほうひさく)

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