木造 釈迦如来坐像(本尊)(もくぞう しゃかにょらいざぞうほんぞん) 県指定有形文化財(彫刻)

公開日 2017年02月10日

  • 指定年月日 昭和45年11月20日
  • 所在地 大田原市黒羽田町450 大雄寺(だいおうじ)
  • 所有者 大雄寺
  • 員数 1躯
  • 製作年代 室町時代
  • 大きさ 像高45センチメートル

 大雄寺の本尊で、宝冠をいただいている釈迦如来坐像です。

 宝冠の釈迦如来は、如来になる前の修行中の釈迦で、禅寺に限られており、姿は菩薩ですが、釈迦の定印(じょういん)を結んでいる点で、観音と区別されます。

 寄木造、玉眼嵌入(ぎょくがんかんにゅう)で、漆箔(しっぱく)が施されています。やや面長な点、衣文(えもん)がやや複雑化されている点、白毫(びゃくごう)に左巻の筋がつけられている点、宝冠の精巧を尽くしている点などから、制作年代は室町時代と推定されます。

 本像の背面には、少し焼痕が確認されます。応永33年(1426)那須資之(すけゆき)と那須資重(すけしげ)の不和により戦乱が起こり、余瀬(よぜ)にあった大雄寺の伽藍(がらん)は炎上したといわれますが、本像も、その時厄にあったものと伝えられます。本像は、難を避けるために一時白河に移されていましたが、文安5年(1448)大関忠増(ただます)による大雄寺再建の際迎えられて安置されたと伝えられます。 

 

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