刀(野州住源正義作)

 長さ69.9センチメートル、反り1.8センチメートル。鎬造で身幅が広く、相州伝で鍛刀してあり、鍛えは大板目肌、刃文は互の目大乱れ、沸肌にからみ、金筋砂流しなどを交えた華やかな出来になっています。帽子は乱れ込み、中心先は刃上がり栗尻であり、目針穴は1個です。

 中心には銘が楷書できられており、表に「野州住源正義作」、裏に「寛政己未秋九月」とあります。刀工の正義とは、寛政6年宇都宮藩工となり、同9年に細川に改姓して初代細川正義となった人物です。本作は、裏年紀のように寛政11年(1799年)の作で、極めて少ない初代正義の遺品の一つです。